焙煎機 その2

コロンビアがうまく焼けなくて、
10年ほど前?富士珈機のテストロースターを買ってきました。

これにしようと思ったのは、やはり『大坊珈琲店』で使っていて、
よいコーヒーを出していたのを知っていたからです。

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早速やってみました。

思い通りには、
なかなかうまくいかないものですね。

みんながこれだけ、焙煎にのめり込むのは
うまくいかないから。そして、ほんの時々うまくいくから。
その割合が絶妙だからなんだと思います。
(しょっちゅううまくいけば最高です! もお、プロになるしかない。)


しかし、コーヒー焙煎というものは、どこまでが『科学』なんでしょうか!?

そもそも、目標としている「うまい!!」は、一つだけではないし。
目の前にある原料のコーヒー生豆は、
どれ一つとして同じコンディションのものはないし。
その豆の中に、総量としてどれだけの潜在能力・ポテンシャルがあるのかさえも、
完全に潜在能力を引き出しているかどうかさえも
誰一人わかっていない訳ですから。
ある日、コーヒーが「うまくできた!!」と思っても、
それが最高だと言う確証は、ホントは、どこにもないはずなのです。

(だから田口氏は「うまい!!」じゃなくて「正しい!!」をもってコーヒーを基礎付けようとした)
(だからこそ、関口氏のオールドコーヒーを、誰も無条件に批判することはできない。)
(だからこそ襟立氏は、一流=本物を知りなさいと言った。)

よく焙煎7割とか、はたまた最近は、生豆7割とか言いますが、
潜在能力・ポテンシャルの全体量がわからないのでは
何割とか言っても、何の意味もなさないのではないでしょうか?

ある喫茶店で、おいしいコーヒーが飲めたので、話を聞いていたら
マスターが、『豆が5割で、抽出が5割。』と言っていました。
よく聞いてみると、彼は焙煎をしたことがなく、自分の抽出の腕を、
5割分のお手柄だと言っていたのでした。
このような、我田引水は、陥りやすいので、みなさん気をつけましょー。
(生豆に一生懸命な人は、「生豆さえよければ」と言います。)
(焙煎に一生懸命な人は、「どんな入れ方をしてもおいしい。」と言います。)


スミマセン。
脱線してます。

主張じゃなく、報告(レポート)でしたね。
(自分で自分をレポートするのはたいへんです。雑念がどんどん増えます。)


とにかく、悩みながら、本を読みながら、
人の話を聞きながら、
今のとんきちの焙煎機は、こうなっています。


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改良点としては、デジタルの温度計を取り付けたこと。
ふたをスライドさせることによって、排気を調整できるようにしたこと。

本来、このタイプにはフタなんぞいらないと言う向きもございましょうが
『どっりぷ』のマスター川中さんに影響うけて、
まず自分で確かめてみようと思って、可変式のフタを取り付けたのでした。

このフタは、このようになっています。
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ご覧のようにスライドして動きます。
直径およそ5cmの開口部は、一つの穴で空気も豆も出し入れし、
おまけにそこが回転する訳ですから、
温度計を付けるにも、排気筒を付けるにも工夫が必要と成ります。
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川中さんの本『珈琲に遊ぶ』の中で、焙煎を繰り返すことの「目的」の一つとして、
「基本的な焙煎の理論を構築する、と言う目的」が、掲げられています。
モノクロ珈琲のsheafさんなどは、今まさにその最中であると思うのです。

とんきちはここ数年来、コロンビアしか焼いていません。
スプレモが苦くて、マズい気がするので
今では、エメラルドマウンテンばかり、週一回のペースで焼いています。
(失敗した時は、罰として、マズいのを一週間飲むようになります。)
豆の種類を固定して、
抽出も固定して、
焙煎を工夫してなんとかと思うのですが
毎回ブレが多くて、
うまくいったと思えば、またガッカリの繰り返しです。
(うまく行かなかった時、なにが悪かったのかが、わからないんですね、
 ここだろうと思っていじると、もっと悪くなったりして。
 特に火力の調整が問題ですね。家庭用のコンロだと微調整ができない。)

とりあえず、どんなやり方で、例えば前回、焙煎したかと言うと。
(あくまでも、参考までにですのであしからず)
予熱130℃で投入して、最初はフタの隙間5ミリ程度。170℃になったら1cm程度に開き。
15分くらいで1ハゼ。そのとき温度計は210℃。18分頃に2ハゼで、その時温度計は230℃
2ハゼが来たらフタを4cm程度に開き、2ハゼのピーク前に煎り止め。
ステンのザルに開け小型の扇風機で冷やします。
(もう、これで決定している訳ではなく、試行錯誤の途中だと思って下さい。)


焙煎理論の構築。を目指して。
自分にとっての最高のコーヒーができるように願って。
これからもボチボチ、飽きずにやっていきたいと思うのです。
by tonnkiti2002 | 2005-10-27 23:58 | 焙煎機 | Comments(16)
Commented by ロデム at 2005-10-28 01:20 x
とんきちさんの温度計、面白いですね、ぼくこういうの見るのが本当に好きです。
これはご自分で作られたのですか?
ぼくは、ものづくりが仕事なので、こういった工夫や仕掛け、ギミックが大好きなんです。ぼくの職場は機械工具や加工設備があって溶接も出来るし(tig、mag、ロー付け)、金属材料、プラスチック、布、皮、木材など様々な材料があるので、結構いろんなものを自分で作っちゃいます。(休みの日にこっそりと...)

これって温度見るときはやっぱり左手で回転する(してしまう?)温度計の回転を止めて見るのですか?ぼくのはそうなんですよ。
ちょっと不便なんですが慣れてしまいました。

またそのうちぼくの温度計も詳しくレポートしますね。
でもぼくは、文章書いたりするのがちょっと苦手なんです...。
ぼくは今焙煎機の改造を思案中です。
(密閉性の高いカバーとか、熱電対プローブを利用した温度計の取り付けとか、モーターの取り付けとか...)

ぼくも自分にとって最高の珈琲を目指してやっていきます(それが楽しいですよね!)
お互いにがんばりましょう。
それでは。
Commented by kick at 2005-10-28 02:31 x
私も同じもの(鉄のやつ)を持っています。自作する前は10年ほど使っておりました。今は友人に貸し出しています。穴ありと違って、排気のコントロールができないので、(とんきちさんはやっておられるようですが)火力の調節だけに神経を集中できます。私はこれで火の使い方を覚えたように思います。
温度計も同じやつです。今日、私の方でこの温度計のことを書きました。

ユニオンのやつは分りませんが、これは中にパンチングが入った2重構造になっているんですよね。だから熱安定性が非常にいいんです。
その昔、私は友人(というか師匠…)がやっている盛岡のJazz喫茶で働いていたのですが、そこでは約30年前の開店当初からこれで焙煎していました。(今でも使っています。)友人のところに居候していたので、毎日焙煎するのを見ていました。それで、自分で焙煎するようになってこれを使い始めたわけです。
Commented by sheaf at 2005-10-28 07:52
実は僕も同型の温度計を持ってます。kickさんの記事をみて驚き、とんきちさんの記事で更に驚きました。

焙煎にのめり込む理由、正にその通りだと思いました。たまーに「劇的に」うまくいくときありますよね!?その時の美味しい思いが忘れられずついついやってしまうのですが、過去の自分が感動したものでも現在の自分が飲むとそんなに驚かないかもしれない、と思うこともあります。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-28 12:39
ロデムさん
これは自分で作りました。いろいろな空き缶を買ってきてぴったりのサイズのものを加工して作りました。

最初は温度計が筒といっしょにくるくるまわっていました。その通り!! 
さすがに不便なので、筒と焙煎機ドラムの間に油をさすことによって解決です。
筒の外側は、焙煎機の台との摩擦で固定され、筒の中で、グリースに浮いたドラムが回転している状態になります。もう温度計は動きません。

もの作りがお仕事と言うことで、これからいろいろ教えてくださいね。
よろしくお願いいたします。

Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-28 12:47
kickさん
手回し焙煎機のジャズ喫茶。かっこいいです。
一関のあそこでもやってくんないかなあ。珈琲はキビシイのでいつもコーラばかり頼んでいます。

温度計、おんなじですね。
モーターはオリエンタルモーターがいいと思っていました。
日本サーボを見てびっくり。安いです。焙煎機の性能を考えれば、ジャストフィットです。これからは日本サーボにします。ありがとうございました。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-28 12:52
sheafさん
まさにシンクロにシティでしょうか?考えることはみな同じ。

成功が、偶然でなくなるように、レベルを上げたい。
と強く思う今日この頃です。
Commented by ときわ荘 at 2005-10-28 22:13 x
こんばんわ。はじめまして。

コーヒーのことではないんですが、
ここに書かれている文章拝見して
思い出したことがあり、コメント
させていただきます。

浅田次郎著、勝負の極意という本の
中に、競馬の馬券で飯を食ってる人
(本人)のことがでてるんですが、
その中に、「あらゆる局面で限定すること」
が、唯一、競馬で生きていくためのコツだ、
というような文章があって、それが妙に
印象に残ってました。たとえば、パドック
の場合、馬を見る位置を特定の一箇所に限定する。
そこからしか見ない。レースを限定する。
資金を限定する等。ぶれないことによって
安定して金を稼ぐことができる。

例えがあさっての方角で申し訳ないですが、
とんきちさんの手法、まさにこれだ、と思った
次第です。ぶれなく最短距離を行く‥ってことでしょうね。

で、当方ですが、
Commented by ときわ荘 at 2005-10-28 22:14 x
で、当方ですが、焙煎を始めて3年半くらい。
パンチングサンプルロースターで3年くらいです。
カバーは色々変遷して、今は鋼板製のもの使ってます。
最初から、豆は1種類は銘柄限定のブラジル、
あとは色々浮気してます。
確かに、豆を限定すると、私の場合、
カバーを色々変えてますので、
そのたびに出来が違ってくるのがわかります。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-28 22:57
ときわ荘さん、はじめまして。
最短距離と思った所、結構これはこれでドつぼにはまっているのかもしれません。
しかし、「ぶれないこと」、これはなにに置いても「極意」なのだ。そう思いました。また、そうありたいものです。
ブラジル限定でやっているんですね。これからもよろしく。
Commented by ロデム at 2005-10-29 11:49 x
>さすがに不便なので、筒と焙煎機ドラムの間に油をさすことによって解決です。
筒の外側は、焙煎機の台との摩擦で固定され、筒の中で、グリースに浮いたドラムが回転している状態になります。もう温度計は動きません。

なるほど!
その手もありますね。参考にします。
皆さんいろいろ工夫されていて、面白いですね。

いやぁ、珈琲って本当に奥が深く、おもしろいなぁって思います。
奥の深さでは、紅茶やワインなども奥深いですが、
カップに入るまでにこれほど多くの工程に自分自身が関われる飲み物ってあまり無いんじゃないか?って良く思います。
それがぼくが珈琲に惹かれる理由のひとつかもしれません。


ぼくは、とんきちさんやときわ荘さんと違ってブレまくってますが、、、
道は果てなく遠い、回り道しまくっています〜。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-29 13:31
むー。それもまた一局よのー。

(将棋用語:手に迷ったとき。どちらを選んでもそれはそれでひとつの将棋である。と言う時につかう。それもまた人生、みたいなかんじで、気に入っている。しかし、とんきちは、将棋は駒の動かし方ぐらいしか知らない。)
Commented by niagara-cafe at 2005-10-30 08:38
はじめまして
とんきちさんのふたのアイデアいいですね
大変参考になります。
これからもいろいろ盗用させてください。
宜しくお願いします。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-30 11:28
niagaraさん
はじめまして。niagara珈琲見てきました。
おもしろいですね。わんちゃんかわいいですね。手書きのコメントが良いですね。くすっと、わらえますね。松浦珈琲すごくうまそうですね。のんでみたい。穴なしの手回しが同じですね。写真が良いですね。ネルやるんですね。とんきちもね秋月電気かって放り投げてあります。失敗焙煎豆たまって困っています。これからもよろしく。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-30 12:14
niagaraさん。リンクさせて下さい。
よろしくお願いします。
Commented by niagara-cafe at 2005-10-31 08:26
改めて、とんきちさんのレポートを拝読させて頂きました。
深みある文章(ベテランの味)に思わず引き込まれてしまいました。
こちらも是非リンクさせてください。
Commented by tonnkiti2002 at 2005-10-31 09:56
ありがとうございます。どうぞリンクしてください。これからもよろしく。


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